伊豆の木で家を建てる会 (健康な暮らしと環境のための情報誌)
【山林が手入れされず荒廃している】
1.やすらぎをもたらす木の空間    2.学校でも見直される木
3.健康で安全な木造建築    4.木の家は地球温暖化を防ぐ
5.国内外の木材の現状と地球温暖化    6.国産材はすぐれている
7.屋内外の空気汚染の歴史    8.シックハウス症候群
9.地元の杉・桧を使った木と土の家に住む(天城の家)   10.国産材(杉・桧)と土で家を建てる!
11.国産材(杉・桧)で建てる家は高いのか?

家族の健康と環境に優しい住宅を建てるために知っておきたい知識!

 

5.国内外の木材の現状と地球温暖化

現在日本は、国内の木材需要(建材・パルプ等)のうち、
国産材でまかなっているのは18.2%にすぎません。

日本の木材輸入量はアメリカ・中国に続いて世界第三位となっています。
木材輸入が悪いとことであるというわけではありません。
日本国内の需要をすべて国内の森でまかなうということは、資源量という点でも、
貿易構造という点でも、不可能です。

しかし、木材の八割以上を輸入に頼り、一方で国内の森林を放置していることは、
やはり異常と言えるでしょう。
これからも今までのように外国の木材が安く輸入できるかという問題もあります。
(現に2005年の後半ぐらいから中国やアメリカの需要増・円安の進行等もあり、
米松・赤松をはじめとする外国の木材がかなり高くなっています)

また、輸送に伴うエネルギー消費、世界的な森林資源の破壊などの問題もかなり
増大しています。
外国の木材の輸送には船舶が用いられ、これらのエネルギーは石油の燃焼によって
まかなわれているわけですから、地球温暖化にとって大きな問題です。

また、安いものを買うという輸入の仕方が、発展途上国の森林破壊を促進している
ケースもあります。
熱帯雨林が大規模に伐採され、オランウータンをはじめとする希少生物が絶滅の
危機に瀕しています。
途上国では森林管理も不十分なので、違法な伐採も頻繁に行われています。